本日は映画の日ということで何を見るか悩んだ末に「君の膵臓をたべたい」アニメ版を選択。
結論から先に書くと、素晴らしい出来で大正解でした。
原作小説、漫画版、実写版で話は既に知っているので最初どうかと思いましたがアニメのキャラデザが好みだったのと予告CMの雰囲気で選んだのですが、帰りにパンフとポスターサイズのファイルを買って帰るほどにはツボにハマりました。
実写版も先日テレビ放送されたのでネタバレ全開でいきますが、自分の殻に(意図的に)引き籠もった少年と膵臓の病で余命幾ばくもない少女の交流の物語。
ストーリー自体は特別に目新しいものではなく・・・というか古典的でさえありますが、主人公の「僕」のキャラの造形にせよ、昔なら「薄幸の美少女」的立ち位置になる筈のヒロインの造形にせよ、現代の若者らしく練り込まれているのが原作が当たったところでしょう。
そして事前に実写版が存在しているにもかかわらずアニメ版を見て素晴らしいと思えたのは、アニメならではの美しい描写&カット割りでしょう。
・・・ぶっちゃけて云えば、こんなやりとりが想像できるわけです。
「うん、この原作でアニメ版は『君の名は』風演出で作りましょう」とw。
丁度製作時期的にもスストライクですしね。
ただ「君の名を。」目指して次々と爆死していった作品に較べて、この「君の膵臓をたべたい」アニメ版は見事にフォロワーとして成功しています。
勿論新海誠作品にはまだ到底叶いませんが、今後この監督と製作会社を注目していきたいと思わせるほどの出来でした。・・・自分がアニメオタなのを差し引いても実写版より背景描写やカット割りは実写版よりずっと上だと思います。
演ずる声優もお見事な配役と演技。主人公の「僕」は俳優の高杉真宙さんですが、このキャラの造形的に普通の声優に演じさせるよりハマってます。これは実際映像と合わせてみて貰えれば大概の声優ファンにでも納得して貰えるかと。一方のヒロインは本職声優のLynnさん。「競女」でも「風華」でも底抜けに明るい女の子(少しアホの子要素ありw)の演技には定評がありますが、今回も完全にハマり役。普段が底抜けに明るいからこそ、時折垣間見せる弱さの演技がグッときました。・・・俳優も声優もこうして適材適所にちゃんと配置すればいいのに、先日の「未来のミライ」みたいにキャスティングも不可解、演技指導に至っては常人には到底理解不能な作品を見るとねぇ。。。
という訳で、自分的にはオススメですので、興味のある方は是非劇場に。
自分は追加劇場特典が出れば多分また見に行きます。